沖縄海洋博記念公園で2月2日から11日まで上記の会議と洋蘭博覧会が開催され、私は実行委員会の委員及び審査員として出席しましたのでその概要を報告します。
 本部町に私が滞在した1月31日からの4日間は、関東でいえば5月始めの暖かさで、地元の人も驚くほどの好天に恵まれました。実行委員会は那覇で開かれたので、私が海洋博公園を訪れたのは殆ど10年振りでしたが、美ら海水族館など園内の施設は一段と充実し、オープニング前夜の懇親会は水族館の巨大なジンベイザメが泳ぐ大水槽の前で行われるなど、その豪華な趣向には海外からの参加者も目を瞠ってい
ました。
会議では大会のメインテーマである「環境保全、国際交流、蘭栽培の振興、花と緑の潤いある生活」の下に、審査会、基調講演、研究発表、懇親会、表彰式などが行われ、講演会では昨年のサンシャインらん展の「琉球弧のらん」の展示でお世話になった琉大横田教授の琉球列島のらんの特色と現状、千葉大三位教授のらんの遺伝子組み換え(青い胡蝶蘭の作出)などが関心を集めました。
 出展株の審査では、私は大場良一さんとともに切り花審査が担当でしたが、鉢物審査では蘭友会会員の永井 清さんが見事なV.lamellataの満開の大株でAPOCグランプリ・総理大臣賞を受賞されました。永井さんが受賞挨拶でも話されたように、琉球近辺の固有種であるlamellataでの受賞は沖縄での大会として意義深いものだったと思います。
 展示株では三位先生の青い胡蝶蘭が世界初公開とあって来場者の目を集めましたが、花の形や大きさの改善はこれからの課題としても、青い色の深さと発色は見事で、将来の発展が期待されます。尚研究発表では蘭友会の三宅八郎さんによる「奄美大島の野生ラン」があり、また蘭友会からはフレグランス審査員の柏淵さん、永井さんや私を含めて17名の会員がこの会議に出席しました。
前夜祭はジンベイザメや、マンタが悠然と泳ぐ「ちゅら海水族館」でおこなわれた
朝、式典会場に向かう
特別展示の「青い胡蝶蘭」
横田先生の講演
公園内の木に着生しているV.lamellata
記:山谷 渉 撮影・HP作成:佐藤 攻

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