世界らん展日本大賞2014が2月14日に開幕し、一般公開が15日から23日まで開催された。今年は、組織委員会会長に当会の山谷名誉会長が就任し、副会長に清水会長が就任されて、初めての開催であった。

 
Epi. atacazoicum ‘Mt.Iizuna’
 
V. tricolor ’Delightful Spring’

 テーマは昨年と同じ「都会の真中の楽園」。20箇国・地域から約3千種、10万株の展示があり、個別出展が1289作品、ディスプレイ展示は94作品の出展があった。今年のテーマ展示は、「知られざる胡蝶蘭の世界」で、Phalaenopsis giganteaの大株とブルーの胡蝶蘭の展示に長い列が続いていた。
 日本大賞には、長野県長野市の粟野原潤氏の出品花Epi. atacazoicum ‘Mt.Iizuna’が受賞した。受賞インタビューで「らん展に合わせて開花させるための温度管理が大変だった。タイミングよく開花してくれた」とのコメントがあった。非常に大型の種で色彩も鮮やかで、十分に伸びきった花茎が8本立ちにNS 2.1cm×2.4cmの小輪の花が7,370輪(蕾含む)、一番見頃の状態で咲き誇っていた。まさに日本大賞にふさわしい他を圧倒する見事な作品でした。優秀賞には、当会の会員でもある斉藤正博氏の作品V. tricolor ’Delightful Spring’が入賞し、同時に英国王立園芸協会特別賞を受賞した。さらに上位入賞常連の永井清氏の作品Den. nobile fma.carnea ’F.Arima’が奨励賞と世界蘭会議委員会特別賞を受賞した。これらの3作品は、当然のことながらメダル審査でCCMも受賞した。

Den. nobile fma.carnea ’F.Arima’

 フレグランス審査部門では、須和田農園の作品Rlc. (Malworth × Tokyo Bay) ‘Sweet Soap’が最優秀賞を受賞した。会員の上野幹雄氏の作品Vdnps. Summer Stars ‘Silk Angel’が東洋蘭・日本蘭の部でトロフィー賞を受賞した。
 今回の個別出展メダル審査でゴールドメダルを受賞した作品は、1作品のみで、東京オーキッドナーセリーのPaph. Shin-Yi's Pride 'Big Boy'が受賞した。3花茎にNS9.2cm ×53.5cmの花を14輪も着花させたポリアンサ系のパフィオで、観るものを魅了する見事な作品でした。個別出展は、圧倒的にパフィオの出展が多く、メダル審査のシルバーメダル受賞39作品のうち、25 作品パフィオであり、パフィオの根強い人気がうかがわれる。

 

Phalaenopsis gigantea

 

 ディスプレイ審査部門は、全日本蘭協会の作品「夢・蘭の泉」が最優秀賞を受賞。当会の作品「春の舞」は準優良賞(第4位)の受賞となった。第2位〜6位までの評価ポイントは(85.72)〜(83.47)の間に集中しており、非常に僅差で不運な結果となった。

記・写真:冨澤 實



ページトップへ
蘭展トップへ
トップページへ