【小型株1位・努力賞・初出品賞】 Serapias olbia 江口 尚孝 Serapias属は地中海周辺地域に分布している地生蘭で、その花の形から Tongue orchidと英名が付けられています。自生地の写真を見る限りでは、拓けた草原のような場所に自生していると思われます。この種に限らず、地中海性気候に適応した地生蘭には球根性のものが多くみられます。1年のライフサイクルとしては、夏の終わりに発芽し、冬から春にかけて生長・開花し、晩春から初夏にかけて地上部が枯れ球根が残ります。 栽培するに当たっては、自生地の気候(冬に雨季が訪れ、夏は乾季となる)に留意しておく必要があります。夏が終わる頃になると休眠打破が起こり、まず球根の上部から根が伸び始めます。この頃に植え付けを行い、潅水を開始します。時期がよく分からない場合は球根を掘り上げておき、球根上部のふくらみを確認した上で植え付けると失敗がありません。用土は山野草に使用している赤玉土・鹿沼土・富士砂の等量混合に植えていますが、特に選り好みはしないようです。ベタつかない土であれば問題ないと思います。この際には元肥として化成肥料を一つまみ混ぜ込んでおきます。 地上に葉が出てこないうちは過湿にならないよう少し控えめに水遣りを行います。葉が見えてきてからは2000倍の液肥を週1回与え、鉢が乾ききらないよう注意します。冬季の温度管理に関してはそれほど難しくありません。我が家では基本的に屋内に取り込むことはせず、屋外で管理しています。今年は寒い日が続き、気温が氷点下に達した日もありましたが枯れるようなことはありませんでした。ただ、多少は温度を上げたほうが開花も早くなる傾向があるようです。 開花後、夏に近づくにしたがって草体が黄変し枯れてきます。この状態を合図に、潅水を徐々に控えて行き、最終的には水を切ります。日本ではこの時期と梅雨が重なるので雨に当たらないよう気を付けます。休眠期である夏場には水遣りは行いません。 一度発芽した球根は無くなってしまうので、地上部があるうちはなるべく施肥を行い、分球を促します。分球する数にはばらつきがありますが、概ね1〜4個の新たな球根をつくります。着生蘭とは勝手がだいぶ異なりますが、特別な設備もなく育てることができるので機会があれば是非栽培してみて下さい。
【小型株1位・努力賞・初出品賞】 Serapias olbia 江口 尚孝
Serapias属は地中海周辺地域に分布している地生蘭で、その花の形から Tongue orchidと英名が付けられています。自生地の写真を見る限りでは、拓けた草原のような場所に自生していると思われます。この種に限らず、地中海性気候に適応した地生蘭には球根性のものが多くみられます。1年のライフサイクルとしては、夏の終わりに発芽し、冬から春にかけて生長・開花し、晩春から初夏にかけて地上部が枯れ球根が残ります。 栽培するに当たっては、自生地の気候(冬に雨季が訪れ、夏は乾季となる)に留意しておく必要があります。夏が終わる頃になると休眠打破が起こり、まず球根の上部から根が伸び始めます。この頃に植え付けを行い、潅水を開始します。時期がよく分からない場合は球根を掘り上げておき、球根上部のふくらみを確認した上で植え付けると失敗がありません。用土は山野草に使用している赤玉土・鹿沼土・富士砂の等量混合に植えていますが、特に選り好みはしないようです。ベタつかない土であれば問題ないと思います。この際には元肥として化成肥料を一つまみ混ぜ込んでおきます。 地上に葉が出てこないうちは過湿にならないよう少し控えめに水遣りを行います。葉が見えてきてからは2000倍の液肥を週1回与え、鉢が乾ききらないよう注意します。冬季の温度管理に関してはそれほど難しくありません。我が家では基本的に屋内に取り込むことはせず、屋外で管理しています。今年は寒い日が続き、気温が氷点下に達した日もありましたが枯れるようなことはありませんでした。ただ、多少は温度を上げたほうが開花も早くなる傾向があるようです。 開花後、夏に近づくにしたがって草体が黄変し枯れてきます。この状態を合図に、潅水を徐々に控えて行き、最終的には水を切ります。日本ではこの時期と梅雨が重なるので雨に当たらないよう気を付けます。休眠期である夏場には水遣りは行いません。 一度発芽した球根は無くなってしまうので、地上部があるうちはなるべく施肥を行い、分球を促します。分球する数にはばらつきがありますが、概ね1〜4個の新たな球根をつくります。着生蘭とは勝手がだいぶ異なりますが、特別な設備もなく育てることができるので機会があれば是非栽培してみて下さい。
【大型株第1位】 C.mossiae Millennial Queen 海老原 成雄 C.mossiae `Millennial Queen'この株は、H.I.F.(ヒロタ・インターナショナル・フラワー)の貸し温室の友人から5年前に頂きました。個体名の `Millennial Queen' (千年女王)は、この株の初花が、丁度2000年に開花した事に由来しているとの事でした。私のところへ来ての開花は今年で3回目ですが、今年はNSが(自然開帳の花の寸法・ 縦×横)22.0×21.0・Pが(側花弁の寸法・巾×長さ)8.0×12.0と大変大きな花になりました。 今日の例会で「ブラジルの原種蘭」の講師の上村一郎氏も、出品花の解説の折に言われていたように、彼も今まで見てきた中で、C.warneri の22センチと並び、最大と言っていました。普通C.mossiae は、平均的にはペタルが下がり(肩さがり)、ドーサルも反転してしまいます。たまたまこの個体は、ペタルの展開が良く、肩下がりも少なく、ドーサルも立っていた為に、より大きく見えたので存在感があったものかと思われます。 多くの方々に投票して頂きまして、ありがとうございました。
【大型株第1位】 C.mossiae Millennial Queen 海老原 成雄
C.mossiae `Millennial Queen'この株は、H.I.F.(ヒロタ・インターナショナル・フラワー)の貸し温室の友人から5年前に頂きました。個体名の `Millennial Queen' (千年女王)は、この株の初花が、丁度2000年に開花した事に由来しているとの事でした。私のところへ来ての開花は今年で3回目ですが、今年はNSが(自然開帳の花の寸法・ 縦×横)22.0×21.0・Pが(側花弁の寸法・巾×長さ)8.0×12.0と大変大きな花になりました。 今日の例会で「ブラジルの原種蘭」の講師の上村一郎氏も、出品花の解説の折に言われていたように、彼も今まで見てきた中で、C.warneri の22センチと並び、最大と言っていました。普通C.mossiae は、平均的にはペタルが下がり(肩さがり)、ドーサルも反転してしまいます。たまたまこの個体は、ペタルの展開が良く、肩下がりも少なく、ドーサルも立っていた為に、より大きく見えたので存在感があったものかと思われます。 多くの方々に投票して頂きまして、ありがとうございました。
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