このコーナーでは、例会に出品される展示花の中から、誰も振り向かないかも知れないがとても珍しい形態の花、栽培が難しく今回限りの期間限定公開になるかも知れない花、ごく一部のマニアックな人だけが興味を示すような花、そもそも花がついているのかどうかわからない???そのような、人気投票の対象にはなりにくい花、言い換えれば蘭友会会員の趣味の深さ(行き着くところまで行ってしまったとも言うが・・)の真骨頂とも言える花を、さらに担当者の独断と偏向的興味に基づいて取材し展示しています。 例会の展示テーブルではわけのわからない花でも、写真になってゆっくり見ると 「おおっ!!」となるような美形になったり、ますますわけのわからないものに見えたり ・・・・題して「出品花、アッと蘭だム!・無作為抽出ご免被る!!」 選ばれた花ははたして名誉なのかどうか、そのような評価もご覧になる方々の蘭に関する深い造詣とウンチクにお任せ致します。 |
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平成14年3月の例会から (今月の担当:三宅八郎) |
1:Telipogon chrysocrates (栽培:渡辺きよ子) 現代アートの器を上からのぞき込むようなテリポゴンの花。 テリポゴンはどの種を見ても、ご覧のようなダンディなストライプが特徴で、 一部がアミダのようになっているものもあります。コロンビア高地産のクール種であるため、栽培が難しい。 Telipogon chrysocrates |
2.Coryanthes macrantha 'Nissho' (栽培:本橋由次) コリアンテスは、なんのためにこんな珍妙で複雑な形態になったのか、見るたびに考えさせられる花です。しかも、たった1日しか花が保たないので、例会や蘭展にもあまり出てこない。 いったい、何の目的でたった1日だけこんな変な花が咲くのでしょう???何度でも神様に聞きたくなるのです。 それで、コリアンテスだけの研究をして学術論文にまとめた人もいる(Die Gattung Coryanthes Hook)。そのうち、「今月の花」のコーナーで特集をやってみたいですねぇ。 Coryanthes macrantha 'Nissho' |
3. Dendrobium purpureum var album (栽培:清水達夫) 季節柄、花団子に棒串、マレーシア産のデンドロビウムです。 今年、東京ドームのFar East Agriculture のブースで、怪しげな3名の会員売り子に勧められ、この個体を購入した方が多数おられるはずですが、生長の具合はいかがでしょうか? 来年の例会では、ポピュラーな花になるといいですね。 Dendrobium purpureum var album |
4. Lepanhes horcha (栽培:斎藤たみ子) うーーーむ、ちゃんと正面から撮影したはずだったのですが、写真のできあがりをよく見たら横を向いていた。 オレンジ色の美しいガラス花なんですが・・・・次回から、虫眼鏡を持参して取材しよう。 Lepanhes horcha |
5.Dendrobium SP (栽培:渡辺きよ子) 写真にしてみて、花が咲いているのがよーくわかりました。 NS=2mmです。夏に25度を超えたら、一晩でとろけてしまいそうな感じのデンドロです。 Dendrobium SP |
6.Bullbophyllum leminiscatoides (栽培:小林 晃) 毛虫かネコジャラシ。どこがリップでどれが蘂柱なんだか・・・蘭の花の範疇で理解しようとしてはいけない。これに比べたら、コリアンテスなんてちゃんとした蘭の花です。 Bullbophyllum leminiscatoides |
7.Phalaenopsis parishii (栽培:花房久枝) 幅1cm足らずの胡蝶蘭。ドームでグランプリをとったものと 同じ属だなんて・・・・ そうか、あれは胡蝶蘭でこっちはファレノプシスと考えればいいのか・・・ってなんのこっちゃ??? Phalaenopsis parishii |
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