このコーナーでは、例会に出品される展示花の中から、誰も振り向かないかも知れないがとても珍しい形態の花、栽培が難しく今回限りの期間限定公開になるかも知れない花、ごく一部のマニアックな人だけが興味を示すような花、そもそも花がついているのかどうかわからない???そのような、人気投票の対象にはなりにくい花、言い換えれば蘭友会会員の趣味の深さ(行き着くところまで行ってしまったとも言うが・・)の真骨頂とも言える花を、さらに担当者の独断と偏向的興味に基づいて取材し展示しています。 例会の展示テーブルではわけのわからない花でも、写真になってゆっくり見ると 「おおっ!!」となるような美形になったり、ますますわけのわからないものに見えたり ・・・・題して「出品花、アッと蘭だム!・無作為抽出ご免被る!!」 選ばれた花ははたして名誉なのかどうか、そのような評価もご覧になる方々の蘭に関する深い造詣とウンチクにお任せ致します。 |
平成15年8月の例会から 今月の担当:小島 朝男(文・撮影) |
1. Crths.macrantha'Nissho' (栽培:本橋由次)
なんともグロテスクな花ではありませんか。この固体は色が鮮や かですが、それが一層この花の奇怪な姿を強調しております。 ここでクイズ、どこからどこまでがリップでどれがカラムかお分かりになるでしょうか? Crths.macrantha'Nissho' |
2:Den.lowii (栽培:池上俊彦)
デンドロマニアでもなかなか手に入らなかったlowiiが近年になってと きどき出品されるようになりました。これも原種愛好家が多い蘭友会ならで はのものです。 バルブに黒い短毛が生えている仲間は花が白花か白緑色で喉に黄色か赤系の 色が多いのですが、黄花の大輪が見事に咲いているのにはちょっと驚きです。 花も良い形です。 Den.lowii |
3: Chiloschista pusilla (栽培:松井紀夫)
無葉蘭は小枝やコルクに活着させて栽培しているのをよく見かけますが、こ れは空中に根があるだけのものと、大きな目の網に付いていたりしています。 花がなかったら根だけあるわけで株分けで捨てられるバックバルブに似てい てほんとに淋しいかぎりでしょうね。栽培は良く出来ていて根の数も花数 も多くお見事な株です。 Chiloschista pusilla |
4: Chiloschista lunifera (栽培:松井紀夫)
Chiloschista lunifera |
5:Lepanthes caprimulgus (栽培:西村 誠)
花は1cmぐらいで小さいですが色が濃く目立ち袋状の花形が特徴的です。 普通Lepanthesは菱形状ですがこの種は下部がめくれ上がり袋状に なっております。それにしてもメガネを掛けないと見落としそうな超ミニ株 でした。 Lepanthes caprimulgus |
6:Podangis dactyloceres (栽培:遠藤奈々子)
栽培者の説明によると赤坂の屋上温室から大磯へ移転した株で大磯へ行って から花付きが多くなったそうです。それにしても都心の熱帯夜の中でPod angisがよく生き延びてこられたと感心しております。透きとおった白 花が密集し葉姿とあいまって涼しげな一品でした。 Podangis dactyloceres |
7:Den. aphauochilum(lawesii album)
今年の東京ドームでフロックス系の白花が名前が分からないたまま売られて おりましたが、その後の調べでaphauochilumと分かりまし た。お求めになった方はラベルを記入下さいとの説明です。 Den. aphauochilum |
8:Den. miyakei var.album(栽培:金子良司)
これまた珍しいmiyakeiの白花です。白花は何の種でもあリうると聞 いておりますが、miyakeiのアルバは私もはじめてお目に掛かりました。 Den. miyakei var.album |
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