このコーナーでは、例会に出品される展示花の中から、誰も振り向かないかも知れないがとても珍しい形態の花、栽培が難しく今回限りの期間限定公開になるかも知れない花、ごく一部のマニアックな人だけが興味を示すような花、そもそも花がついているのかどうかわからない???そのような、人気投票の対象にはなりにくい花、言い換えれば蘭友会会員の趣味の深さ(行き着くところまで行ってしまったとも言うが・・)の真骨頂とも言える花を、さらに担当者の独断と偏向的興味に基づいて取材し展示しています。 例会の展示テーブルではわけのわからない花でも、写真になってゆっくり見ると 「おおっ!!」となるような美形になったり、ますますわけのわからないものに見えたり ・・・・題して「出品花、アッと蘭だム!・無作為抽出ご免被る!!」 選ばれた花ははたして名誉なのかどうか、そのような評価もご覧になる方々の蘭に関する深い造詣とウンチクにお任せ致します。 |
平成15年12月の例会から 今月の担当:小島 朝男(文・撮影) |
1. Scaphosepalum.decorum (栽培:石河利之)
マスデバリアの仲間でメキシコ・コロンビアに自生します。10mmに満たない小さな花から何やら意味ありげに赤い突起物が見えています。下から覗くとリップの先端が弧を描き伸び出していました。 これも交配のための道具なんでしょうね。 Scaphosepalum.decorum |
2:Pleurothallis.secunda(栽培:石河利之)
プレウロサリスの花は葉の上に乗っているのを良く見かけますが、この株は葉から花が零れ落ちてぶら下がって咲いています。1000種を超える大属のようですが草姿・花形の変化も多く比較的小型ですのでこれから楽しめる属です。 Pleurothallis.secunda |
3: Palatantheria.insectifera(栽培:岡本隆一)
あまり見かけない属名です。花は小さいですが開花の長さによりリップの色が変化していくようで白・ピンク・赤の色分けで賑やかに見えます。株の割に花が小さいので会場では見落とした方も多いと思います。こんな花はアッと蘭だダムでないと見られませんね。 Palatantheria.insectifera |
4: Epi.sp(ボリビア産)(栽培:清水達夫)
蟷螂に似たエピデン独特の花様です。ペタルが昆虫の触覚のように変化しています。カトレヤの遠縁に当たりますがペタルの幅が気になるカトレヤマニアには興味ありませんね。草丈・花ともに小型です。 Epi.sp(ボリビア産) |
5: Coel.barbatum(栽培:清水達夫)
セロジネはリップの形状に特徴があり面白い。リップに突起があるもの、リップに黒や黄色の模様があるもの、リップに毛がはえているものなどさまざまだ。セロジネの語源は「くぼんだ柱頭」。 Coel.barbatum |
5: Sigmatostalix. quatemaraensis(栽培:香川義熙)
タコタコ上がれ!天まで上がれ! 正月にはやっぱり凧上げをしたいのですが最近凧上げ出来る場所が少なくなってきました。 せめて温室の中で蘭の連凧を思いっきり上げて日頃の鬱憤を晴らして下さい。え?凧上げよりコタツで酢だこを肴に熱燗の方が好きですか?そのときは赤く茹で上がったpictaでも眺めながらチビチビとやって下さい。 Sigmatostalix. quatemaraensis Sigmatostalix picta |
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