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―民家やリゾート地で楽しまれているラン― |
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雨季に入った気象やツアー・メンバーの体力も考慮して、また外国人の入所禁止規制もあって、深山には入れなかった。しかし旅の移動中に見た住居脇のラン、後半に滞在したリゾート地で目についたラン、日本でガーデニングや盆栽で楽しむ園芸と同じく、こちらでは気候に合ったランを手間掛けずに極く自然に楽しんでいる。 |
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ピンダヤのホテルの庭、インレー湖の水上土産物店でも、Rhy. retusaは花盛りだった。
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リゾート地のインダヤ族の住むインレー湖付近の部落には、屋敷の古木に時を経た超大株のランが着生されて、「日本大賞ものだね!」と声が掛かったが、それ等がごく自然に見えた。
勿論遮光ネットなどはなく、バンダ、エリデス、リンコステレス、デンドロビュウム、シンビジュウムなど日射に強い種ばかりであった。 |
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この時期は日本の夏の終わり頃と考えていい、この辺り、高度は1000m(夏の軽井沢・山上げの地に相当)。数日ホテルの部屋の外へ温湿計を置いて計測した。早朝4時・5時:22℃、81%、真昼:35℃、60%だった。乾季(冬季)の最低温度を尋ねたが、「計測の習慣はないが寒くてダウンジャケットを着る」という返事だった。話のぐあいでは5℃〜7℃位にはなるようである。
デンドロビュウムの咲かせ方として、ノビル系のデンドロの栽培<秋から冬へ、次第に寒さに当てて水を切って花芽をつくらせ、冬から春・初夏に咲かせる>。あのタイや雲南のデンドロの生息地と同じ条件の地を訪ねたわけである。 |
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軍事政権下で外国との情報に閉ざされ、日常軍の監視もある。経済発展が遅れて地方へは電柱はあっても送電はされていない。夜は暗いが夜空には星が美しく、蛍が飛びかって懐中電灯を点滅すると集まってくる。昔私の子供時代の日本を思い出しながら、貧しくともみんなにこにこしている人達を見た。
経済発展というのは、果たして人類に幸せをもたらしているのだろうか? 日曜日当地植物園には多くの家族連れが遊びに来ていた(中産家庭と思われる)、大抵子供が3人〜5人みんな楽しそうだった。先進国では少子化が進行する。考えさせられる旅でもあった。
帰途バンコックで一日遊んだ。ランの山採取り株露天販売店や有名なKULTANA ORCHIDSにも立ち寄った。 |
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タイでも原種山採取り株が花付き根付きで売られている。ミャンマーの市場や露天でも至るところで売られていた。彼らはワシントン条約とか、自然保護などの意識は全く無く、以前から生活のために美しい花、人の欲しがるものを売って生計としているに過ぎない。 |
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KULTANA ORCHIDS では、ミャンマーで見てきた中高地タイプのランを、バンコックで栽培しても好結果は得られないのだそうだ。ここではバンダ類が殆どで、ファレノのビオラセアが少々とカトレアも僅かのコーナーにあった。高温多湿の環境を保持すべく、下方に水を張り日照にはネットを掛けて遮光をしている。建物は無くていい、盗難対策に犬を数匹放ち飼いにしてあった。
栽培株全て根は伸び放題、植え替えなどした様はない。根を傷めない、これでは日本で栽培する3倍も4倍も早く育つだろうと感じた。 |
写真・記事:香川
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