Cattleya percivaliana  
この種は1881年にアンデス のTrujiloでドイツ人のWilliam Arnoldによって発見され
、"Flower of Liberator"(解放者の花)と呼ばれている。 地理的分布は、ヴェネズエラ アンデスの北緯7度−10度、西経70度−73度の範囲で、一部、コロンビアまで分布している。



Cattleya percivaliana 'Summit'

生息地は、ベネズエラのCattleyaのなかで最も高地で、海抜1400m以上から2000m以上にも及んでいる。多分、1枚葉系Cattleyaの中で最も高地に生息しているものと思われる。

 しかしながら、栽培においては低地の環境も受けいれる特質を兼ね備えている。因みに、C.lueddemannianaは400m−700m、C.mossiaeは800m−1500m。最低温度は10度、最高温度は30度の範囲で、低地では木に活着しているが、高地では岩に多く活着しており、最も低温に強いと考えられる。開花時期は、主に8月−10月だが、通年、花が見られる(日本では1月下旬から2月中旬)。開花は年に1度である。
近年、アマチュアとコマーシャル・グロアーによる搾取が多発して生息地においては急激にその数を減らしている。

1枚葉系Cattleyaの中では比較的小型の花で10cm−18cmの花を2輪−6輪つける。
花形は比較的良く、1枚葉系Cattleyaの中では一番と思われる。リップは他の1枚葉系Cattleyaと比べて特徴があり何とも言えない美しさがあるが、焦げたオイルもしくは、カメムシを思わせる香りが他の1枚葉系Cattleyaとの区別を際立たしている。  標準の花の色としては、ペタルとセパルがライラック・パープル、リップの喉は濃い黄色、もしくはオレンジ色で、センターに濃いパープル・ブラウン色のスポットがある。他のバラエティーとしては、alba/semialba/coerulea等がある。



C.percivaliana semi-alba 'Farah Dibu'





C.percivaliana 'albert'

自然交配として、C.Peregrine(C.mossiae×C.percivaliana)が発見されている。
交配親としては、サイズが比較的小さい事、リップが小さい事、花の持ちが余りよくない事などから、花形が良いにも関わらず、今まで余り使われていない。
最も重要な交配としては、1900年のC.Leda(C.dowiana×C.percivaliana)で、近年の紫の重要な交配親として数多く使用された、有名なBlc.Norman's Bayのグランド・ペアレントである。
(参考文献:ベネズエラン カトレア) 記:高松健司

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