Den. Bensoniae

bensoniae

Den. bensoniaeは開花時期が各地で蘭展が開催される時期とずれているためであろうか、蘭展ではあまり眼にすることの無い花である。
また、Den. bensoniaeは落葉するDendrobiumの中では開花する時期が最も遅いものの一つで、私のところでは、昨年も一昨年も6月15日に開花している。自生地での開花も5〜6月のようである。
直径5〜6cmで、セパル・ペタルはクリーム白、リップは白い縁取りのある黄色で、喉に特徴的な二つの栗色の眼が入る花は私の好きな花の一つである。
 自生地はインド北東部及びミャンマー。インド北東部では、太平洋戦争の激戦地インパールのあるマニプール州及びミゾラム州の標高1500mに生育し、ミャンマーではバーモからモウルメインにかけて標高457mの丘陵で発見されるとのこと。タイでも発見されると言われるが,Seidenfadenはそれを確かめる記録も株も確認することが出来なかったとしている。


bensoniae
(5月例会出品花  栽培:松井紀夫)

自生地での温度は、夏季日中平均26−27℃、夜間平均20℃とのこと。晩春から初秋にかけての株の成長期には降雨が多い。冬季日中平均21−24度、夜間平均6−8℃。冬季は雨が少なく、湿度は60%位まで低下するとのこと。

 私のところでは、一株を2.5号の素焼き鉢に水苔植え、もう一株を3号鉢程度の直径のプラスチックネットの筒にバーク2、竹炭片1の割合の混合植えで栽培しているが、生長期に同じ水のやり方をしているためであろうか、素焼き鉢に水苔植えの方が生育が良いようである。夏は戸外に出して直射日光下に吊るし、朝夕2回の潅水、秋口から徐々に潅水の回数を減らし、低温に会わせ、12月始めに温室内に取り込んでいる。温室内に取り込んだ後も、花芽が膨らみ始め、新芽が動き出すまでは水遣りは控え目にしている。
(文責:松井)

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