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Cyrtochilum macranthum
大変長く、分枝する花茎に、直径7〜10cmの大きな黄褐色の花を沢山咲かせてくれるが、長い間蘭を栽培している方でも、この花を目にすることは余り無いのではないかと思います。株自体が大型であり、花茎が大変長く3メートル近くまで伸びるため、小さな温室では管理が大変なこと、更に夏の暑さに弱いため、山上げや、冷房などの特別な配慮が必要なため、栽培している方が少ないのがその理由だと思われます。
南米コロンビア、エクアドル、ペルーの標高2500〜3000メートルの雲霧林に自生する。最初H.RuizとJ.PavonによってエクアドルのGuayaquil付近で採取され、1832年にJohn
LindleyによってOncidium macranthumとして記載された。その後、エクアドルのTunguragua付近でA.
Matthewsによって再発見され、更にその後Th. Hartweg,W. Jameson及びR. spruceによっても発見された。1868年に英国Surrey州Norbitonの
Londesborough卿によって栽培されるようになった。その後、F. KraenzによってCyrtochilumに移された。
Cyrtochilum属は大きな属で約150種が中南米、特にアンデス山脈に分布している。属名はギリシャ語のkyrtos(=convex、凸状の)とchillum(=lip、唇弁)に由来し、幾分肉質の唇弁に関連している。Cyrtochilum属は1815年にHumboldt,Bonpland及びKunthによって確立されたが、広く一般に受け入れられず、大部分の種がOncidiumやOdontoglossumに含まれていた。Cyrtochilum属は花の他の部分よりも小さく、やや三角形ないし鏃状のリップを有する点でOncidiumと異なっている。
(松井)
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