今月の花  Pecteilis sagarikii


 写真の株は斉藤たみ子さんが、06年12月の例会に出品されたもので、白地に澄んだ黄色を彩る可憐な花が注目の的となり、人気投票において小型株第2位を獲得、併せて珍花賞を受賞した。


 Pecteilisは9種ほどから成る小さな属で、東南アジアから日本に掛けて分布し、Habenaria属やPlatanthera属に極近縁の長円形の塊茎を有する地生蘭である。属名は櫛型のリップの側裂片に言及するギリシャ語のpectein (=comb、櫛)に由来する。
 Pecteilis sagarikiiはR. SagarikがタイのPracinburiにおいて発見し、T. Smitinand博士を通じてG. Seidenfadenに株を送った。1973年にSeidenfadenがこれを開花させ、記載した。これでお分かりのように、種名は発見者の名前に因んだものである。
 出品者の斉藤さんによれば、開花には20℃ほどの温度が必要とのことであった。
(松井)
 

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