今月の花  Bulb.beccarii


 写真の株は渡辺きよ子さんが、8月下旬に咲かせた初花で、房の長さは30cmだそうで見事です。趣味家間では人気の原種ですが、株自体が巨大な上に、輸入しやすい長さにCutしてあるだけに栽培が難しい品種と言われています。
 参考までに株の状態をお聞きしたところ、草丈は65cm物で、特徴の巨大葉の大きさは、大が人間の顔より更に大きい29x51(幅x長さ)、中でも22x39cm、小が15x20cmで、この3葉が着生中だそうです。また、花期は10日間でした。
 栽培には葉落ちしないよう湿度のある環境作りにするため、加湿器で湿度を保持しているそうです。来年も是非咲かせて下さい。

渡辺さん8月28日撮影
   


 Bulb.beccariiはボルネオ島の固有種で、主としてサラワク州クチン地域川沿いの標高約600mの低山林地フタバガキ科の樹幹に巻きつき、よじ登って原生する大型の常緑着生種です。サバ州では、サラワク州に近いナバワン地域の低山湿地地帯に原生します。
 花は形、色合いとも各種見られます。

 

 

(池上記)
 

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