Japan Amateurs Orchids Society

2018年11月原種紹介

Gastrochilus retrocallus (Hayata) Hayata 1917

Cycnoches chlorochilon Klotzsch 1838

Cycnoches chlorochilon Klotzsch 1838

 11月例会は、会の「創立80周年記念パーティ」開催のため例会はありませんでした。そこで表紙の花はわたくし佐藤の温室で咲いている、Cycnoches chlorochilonを取り上げてみました。
 この株は、2015年年末のフリーマーケットにおいて北軽ガーデンから購入しました。元々は会の先輩である故松井紀夫氏(元副会長・名誉会員)の所有株でした。上手に栽培することができず、3年目にしてようやく我が温室で初花を見ることができました。
 この種はパナマから南米コロムビアにかけて海抜400mから850mまでの湿潤な森林に自生している着生種で、カタセタムの近縁です。
 Cycnochesについては、このHP上において松井紀夫氏が詳しく解説しているので以下、再掲載しておくことにしました。Cycnoches pentadactylon

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 Cycnoches属は1832年にJ. Lindleyが設立した。属名はギリシャ語のkyknos(白鳥)とanchen(首)の2語からなり、雄花の細長く 弓状になる蕊柱に由来する。細長い蕊柱と白いリップのコントラストが優雅な白鳥の姿を連想させることから、Swan Orchid(白鳥蘭)と呼ばれることもある。

 約12種が熱帯アメリカに自生する。chlorochilon, cooperi,peruvianum,lehmannii,loddigesiiなど雄花の花茎が下垂するものが多いが、haagiiのように雄花の花茎が直立するものもある。
 Cycnoches属はCatasetum属と近縁で、分布域も草姿も大変良く似ており、共に蘭科植物では数少ない雌雄異花であるが、Cycnochesは雄花の花茎がバルブの頂部の節から生ずる。
一方、Catasetumはバルブの基部から花茎を生ずる。
また、Catasetumは雄花の蕊柱の両側に触角状の突起があり、この突起に触れると花粉塊がはじけて飛ぶと言う特異な性質があるが、Cycnochesには蕊柱に突起は無く、従って花粉塊がはじけて飛ぶと言う特異な性質も無い。この二点で両属を区別することが出来る。
なお、Mormodes、Clowesiaも共にCycnochesCatasetumの近縁であるが、いずれも両性花を生ずる点で異なっている。 (この項 記:松井紀夫)

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 私の温室での初花データは、NS:135mm×95mm バルブ長:180mm 匂い:揮発系のけっこう強い匂い(朝温室に入るのが楽しみで決して不快ではない)

記・栽培・撮影:佐藤 攻



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