「こんな花が咲きました」のコーナーにようこそ。私が取り上げたOswald Cassolaという自生地由来のワルケリアナは私にとって忘れられない花の一つである。入会して、らん友も少しでき、何とか馴染めてきたころの2006年第47回洋蘭展(平成18年1月11日~17日 銀座松坂屋)のフレグランス部門に出品した花が1位入賞を果たしたのだ。初めて賞らしい賞をいただいたので正直いって嬉しかった覚えがある。
しかし、その喜びは束の間に終わり、大枚?を投じた株は衰弱して枯れてしまった。ことの原因は栽培の稚拙さに尽きるのだが銘花を失ってしまったことは後々まで堪えた。
この画像の花は昨年秋に、ある会の株交換会において偶然見つけて入手した株で、以前栽培していたのと同じオリジナル株である。なんと例えたらよいか、十何年ぶりに再会した〇〇かな。首尾よくバルブを2本作ることができて、10月から動き出した花芽は12月上旬に開花。松坂屋らん展の時と同じように1輪の花を見ることができた。咲き始めから温室に入ったり出たりソワソワと落ち着きなくも、楽しみなひと時を過ごすことができた。「花の持つ魔力は偉大なり」とつくづく実感した。これからは、株の成長を楽しみにしたいものである。
追記
・2020年12月例会においてフレグランスコーナーに出品、入賞しました。
写真と文:佐藤 攻