米国のフロリダからメキシコ及び中南米に広く分布しています。低地から3,500m前後の高地までの森林に自生しています。多くの種は小型で、花は肉厚で比較的小さく、3枚のセパルは色や形がほぼ同じで、花全体を三角形に模って(かたどって)います。また、根茎上のバルブの間隔が空いている種とバルブが密集して成長する種のグループがあります。現時点で652種が公認されている大きな属です。
Maxillaria anceps (マキシラリア アンセプス) Ames & C.Schweinf. 1930
メキシコと中米諸国の標高1,200~1,500mの湿気のある森林に自生しています。花は小さく2.5cm前後の小さな花は肉厚で、花全体はレモン色をしていて香りがあります。一花茎に一輪の花が付きますが同じ個所から複数の花茎が出てきます。
Maxillaria chimalapana (マキシラリア チマラパーナ) Soto Arenas&Salazar 2008
メキシコ固有種です。今世紀に入ってからオアハカ州のチマラパス地方の標高1,850m付近で発見されました。花のサイズは6cm前後で花弁は内側に巻き込んでいます。春に開花します。
Maxillaria cucullata (マキシラリア ククラタ) Lindl. 1840
Maxillaria atrataはSynonymです。メキシコから中米、南米の北部に亘り分布していて標高700~3,300mの湿気のある森林に自生しています。花のサイズは5cm前後で個体により花弁、萼片の色は褐色から黄色と様々です。開花は秋から冬にかけてです。
Maxillaria densa (マキシラリア デンサ) Lindl. 1836
メキシコからコロンビアにかけて分布し、標高2,500mまでの森林の樹木に着生しています。花はバルブを包むシースの中から出てきます。冬から春にかけて開花します。
Maxillaria elatior (マキシラリア エラティオール) Rchb.f. 1863
メキシコから中米のコスタリカにかけて標高400~1,500mの森林に自生しています。肉厚の花は5cm前後の大きさで花もちが良く、秋から冬にかけて開花します。
Maxillaria henchmanni(マキシラリア ヘンチマンニ)Hook. 1837
Maxillaria mexicanaはsynonymとされています。この種はメキシコ固有種でミチョアカン州に自生しています。メキシコではMaxillaria mexicanaの呼称が一般に使用されています。3cm前後の小さな花は秋から冬にかけて開花します。
Maxillaria hematoglossa (マキシラリア ヘマトグロッサ) A.Rich. & Galeotti 1845
メキシコ及び中米諸国の標高1,000~1,800mの森に自生しています。春から夏にかけて開花します。Maxillaria punctostriata(マキシラリア プンクトストリアタ)はSynonymとしてKewに登録されています。
Maxillaria houtteana (マキシラリア ホウテアナ) Rchb.f. 1858
メキシコ、グアテマラ、ニカラグアの標高1,700~2,300mの多湿な森林に自生していて冬から春にかけて開花します。
Maxillaria lexarzana (マキシラリア レクサルサナ) Soto Arenas & F. Chiang 1992
メキシコの固有種です。ミチョアカン、コリマ、モレロス州の標高1,600~2,400mのオーク林に自生しています。夏から秋にかけて開花します。
Maxillaria meleagris (マキシラリア メレアグリス) Lindl. 1844
メキシコとグアテマラに自生するランです。標高1,500~2,450mの雨林の樹木に着生しています。春に開花します。
Maxillaria moralesii (マキシラリア モラレシ) Carnevali & J.T.Awood 1996
メキシコから中米諸国に分布し標高1,350mまでの熱帯雨林に自生します。2cm前後の小型な花で薄い黄緑色をしています。秋から冬にかけて開花します。
Maxillaria pulchra (マキシラリア プルクラ) (Shltr.)L.O.Williams & Correll 1948
メキシコの固有種です。南部のオアハカ、チアパス州の低地の樹木の枝に着生しています。冬に開花します。
Maxillaria tenuifolia (マキシラリア テヌイフォリア) Lindl. 1837
メキシコからコスタリカまでの中米諸国に分布し、標高1,500mまでの森林に自生します。
Maxillaria variabilis (マキシラリア バリアビリス) Bateman ex Lindl. 1837
メキシコから中米諸国、南米のコロンビア、エクアドルに広く分布し、標高500~2,500mの湿気のある森林の開けた場所の樹木の枝や樹木の下に自生しています。
株は小型で花は1~1.5cmの大きさで黄色花や赤褐色の花があります。冬から春にかけて開花する花は長持ちがして強健種です。
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