今月は、2024年11月例会の出品されたKoellensteinia ionopteraを紹介します。
筆者は初めて見る種で、この出品花を見る限りでは、草姿は日本のシランを小型にしたような二枚葉で、花は二枚葉の株基のバルブからステムが伸びて先端側に花径2㎝程のとても可愛い複数の花が咲いていました。花一つひとつを良く見ると、ペタルのラベンダー色をバックの白いドーサルとロアードーサルに薄くグラデーション様に映しているような何とも言えない色彩の花で、リップの横縞も珍しく、見れば見る程、蘭好きな私には魅了される花でした。
この種は、Kewによると標高の高い地域に自生するクールタイプの種のようですが、育て方は栽培者より、コメントをいただきましたので、以下の「栽培者からのコメント」を参考にしていただければと思います。
<栽培者からのコメント>
原産地は、中米エクアドル、ペルーの標高900~2,000m。
直立した茎に丸型のエキゾチックな風貌、リップに紫色の筋が入るとてもかわいい花です。地生蘭のようなバルブなので、コンポストは砂利など5種類程を混ぜて地生蘭に準じた栽培をしています。
クール系らしいので、夏は冷房室で管理しています。
この花に関しては資料が少なく、栽培も手探りの状態です。
着花数は9~15輪くらいとありますので、次回はもっと着花数を増やしたいです。
2024年11月
栽培者:武井直義 記・撮影:冨澤實