「こんな花が咲きました」のコーナーへようこそ このコーナーは、月例会に開花が間に合わなかった、花命短くてすぐに枯れてしまった、大きすぎて搬入ができなかった、あるいは花が多すぎて持ちきれなかった等の事情で、みなさんに見ていただくチャンスを逃してしまった花々の、再デビュー舞台です。 |
Cattleya quadricolor
なんと、松坂屋蘭展搬入締め切りの翌日、ようするに蘭展初日の朝、こんな花が開花してしまった。このカトレアは、カトレア・チョコエンシスと言う名前で知られているが、正式にはカトレア・クァドリコロール、日本語で言えば4色カトレアということになる。4色とは、リップを彩る、白、ラベンダー、パープル、黄金色のことである。半開きで、うつむき加減に開花するので地味な存在であるが、セミアルバタイプが基本色であることもあって、カトレアとしては清楚で落ち着いた雰囲気を持っており、ラビアタの香りにシナモン臭を加えたような、甘みのある香りがある。 この株は、昨年6月に白石洋蘭園で、輸入直後のものを植え付け状態で購入したものである。輸入直後の株を購入することには、栽培に大きなリスクが伴う反面、どんな花が咲くか、開花までの期待感と開花したときの驚きが、大きな楽しみである。ごらんのように、この花はリップの色が濃く、ペタルに楔が入っていて、クァドリコロールとしてはめずらしいタイプである。典型的な後者のパターンである。やったぜ!である。わくわくどきどきの大当たりである。 初花なので花は小さめであるが、サイズは以下のとおり。 NS・W=8cm NS・H=9cm PW=5cm PL=7cm 過去に何度か、白石洋蘭園や東京ドームの海外ブースの輸入株でこのような「当たり」を経験している。そこでよく「どうやって、良い株を見分けるの?」と聞かれることがあるが、じつはぜんぜんわからない。「当たり」の陰では「これはすごい花が咲くはずだよ」という甘い誘惑に惑わされては大枚をはたき、ごく普通の花もたくさん咲かせているのである。よく、バルブはこんな感じで、皮の色が濃くて、葉っぱの付け根がうんぬん・・・というような見分け方、とりわけ、カトレア・ワルケリアナの苗から花の予想をするときにそんなやりとりをするが、実際のところはどうなのだろうか??? それでも、未開花株から良い花を選ぶ秘訣ですかぁ?? まぁ、何でもいいから買ってみることです。だって、買わなきゃ育て方もわからないし、ワクワクどきどきもない。 初花を見る喜びもない。だから、初花を見て予想に反しても、花を恨まないこと。ましてや株を粗末に扱ったり捨てたりしないこと。そうすれば、そのうち、良いことがありますよ。 だけど、棚があふれても私の責任ではありません (^_^)v。 記・写真:三宅八郎 |
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