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今月の花 Jumellea arachnantha
写真の株は蘭友会の4月例会に島崎純一氏が出品され、人気投票第4位に入賞、栽培賞を受賞したJumellea arachnanthaである。Jumellea
arachnanthaは私が以前から入手したいと思っている蘭原種の一つで、島崎氏が出品されたこの株を拝見して、ぜひとも入手したいとの思いがますます強まった。
Jumellea
arachnanthaはコモロ諸島の原産で、1885年にH. G. ReichenbachによってAeranthes arachnanthusと名付けられていたが、1915年にRudolf
Schlechterによって命名された。属名のJumelleaはマダガスカルの植物を研究したフランスの有名な植物学者Henri
Jumelle博士に因むもので、種名は「蜘蛛」を意味するギリシャ語arachneと「花」を意味するanthosからなる「蜘蛛のような花」を意味する合成語である。
私の温室にもJumellea属は極小型のdensifoliataから大型のmajorまで5種( arborescens,
comorense, densifoliata, filicornoides, major )が存在するが、花の大きさは別として、どの種も大変よく似た、清楚な純白の花を1花茎に1輪付ける。物の本によると、Jumellea
arachnanthaは50輪から75輪の香りのある花を株元に付けるということである。
(文責:松井紀夫) |