Japan Amateurs Orchids Society

こんな花が咲きました

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Guaricyclia Kyoguchi A. Onishi 1980

 こんな花が咲きましたにようこそ。佐藤の温室で咲いたカトレヤ系交配種のGuaricyclia Kyoguchiを取り上げてみました。この花はマニアックな趣味者はもとより、一般のラン栽培家にいたるまで幅広く愛好されているクラスター咲きの銘花ではないでしょうか。
 この株は山梨の蘭友からいただいた株で我が家では初めて咲きました。栽培したことのない株に花径が伸びだして小さな蕾が確認できるようになると、ワクワクドキドキしますが、ナメクジやアブラムシなどの食害を防ぐため置き場を変えたり薬剤散布したりと気を使いましたが、その甲斐あって30輪近くの花をすべて見ることができました。
 この花の特徴の一つは匂いが独特で蘭の花の中で唯一麝香(ムスク Musk)の香りがあります。匂いの好みは人によって大いに異なり、万人を納得させる匂いは無いのかもしれませんが、私にとっては好きな匂いです。東京ドームらん展において過去フレグランス部門のブルーリボン賞受賞花でもあります。
 この花は、Guarianthe aurantiaca × Encyclia incumbens とカトレヤ近縁属同士の原種交配です。私はこの両種とも栽培したことがなくて軽々には言えませんがムスク香の元になっているのはどうやらEncyclia incumbensのようです。ネット上では“良くない匂い”とあります。良くない匂いの花の子供から、よい匂いの花が生まれる。不思議なものですね。

写真と文:佐藤 攻

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