Japan Amateurs Orchids Society

こんな花が咲きました

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Cypripedium formosanum

 「こんな花が咲きました」へようこそ。今回はタイワンクマガイソウ(台湾熊谷草、Cypripedium formosanum)を取り上げました。日本のクマガイソウ(熊谷草、Cypripedium japonicum)の近縁種で、その名の通り、台湾原産の落葉性地生蘭です。クマガイソウは平地や低山の杉林や竹林などの下草として群生しますが、タイワンクマガイソウは低山~高山の林下に自生するようです。
 葉は、放射状にひだのある扇のような円形で大小向かい合わせに2枚生じ、大きい方は直径10~15cm、小さい方は5~10cmほど。4月頃、新葉の展開とともに中央から細い花茎を立て、5~7cm程度の桃白色の花を1輪つけます。香りはありません。
 栽培は、クマガイソウよりは育てやすいといわれますが、やや暑さに弱いようです。関東以南の地域では、夏越しがポイントになります。地下茎を伸ばすので少し大きめの鉢に通気と排水の良い材料で植え込み、強い風の当たらない明るい日陰で管理します。潅水は、鉢の表面が乾いたら行いますが、夏場は暑いので日没後にします。地上部は30℃を超えても枯れませんが、鉢の中が外気温並みの高温になるのは避けたいところです。暑い季節には、日陰の地面に鉢のヘリまで埋め込んでしまう方が良いかもしれません。地中は外気温ほど暑くならないからです。

写真・文:古城鶴也

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