Japan Amateurs Orchids Society

こんな花が咲きました

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Bulbophyllum macrobulbum J.J. Sm. 1910

 今回紹介する花はBulbophyllum macrobulbumです。株についていたラベルにはBulbophyllum macrobulbonとありましたが、Kew植物園のサイトでは表記のようになっています。種名の前半の「macro」はラテン語で大きいという意味ですが、後半の「bulbum」はバルブ(開閉弁)という意味のようで、何を指しているのか良く分かりません。
 バルボフィラム・ファレノプシス(Bulbophyllum phalaenopsis)の近縁種とされ、原産地はニューギニアです。標高300~400m程度の低山帯で苔むした岩の上や樹上に着生していると言われています。
 バルブは直径5~10cmのやや扁平な円形で密生し、各バルブの先端から長さ50~100cmで細長い楕円形の葉を1枚つけます。葉は肉厚ですが柔らかく自立しないため、自生地では株から下垂しているのでしょう。
 花の大きさは上下の差し渡しで8~10cm程度。セパル、ペタルともに明るい褐色~緑褐色の地に赤紫色~暗褐色の斑点を散らします。斑点の大きさや多い少ない、密度は個体によって異なります。写真ではペタルに黄色の縁取りがありますが、これはこの個体固有の特徴かもしれません。花には腐臭があると言われていますが、写真の個体では香りはあるものの悪臭はありませんでした。
 栽培は、他のバルボフィラムと同様、高温多湿で風通しの良い日陰を好むと予想されます。葉が長く下垂するので、相応の高さのところに吊るして栽培する方が良さそうです。
<栽培者からのコメント>
 この株は、東京オーキットからBulbophyllum macrobulbonとして購入したものです。その時、種名が正しいかどうか分からないと言われたのですが、品種違いという意味ではなく、綴りが間違っているかもしれないという意味だったのですね。花には香りがありますが、言われているような腐臭ではなかったのは意外でした。まだ幼株だと思うので、大きく育ててゆきたいと思います。




記・写真:古城鶴也 栽培:櫻井 一

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