Japan Amateurs Orchids Society

こんな花が咲きました

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Stanhopea reichenbachiana Roezl ex Rchb.f.

 今回取り上げたのは、スタンホペア・レイケンバッキアナ(Stanhopea reichenbachiana)です。スタンホペア属では、クリーム色のペタルやセパルに暗褐色~赤褐色の斑点や模様の入る花が多いのですが、本種は白一色です。種名は、ドイツの植物学者で収集家でもあった、ハインリヒ・グスタフ・ライヘンバッハ(Heinrich Gustav Reichenbach)に由来するようです。しかし、学名はラテン語で命名することになっているので、ここではレイケンバッキアナとラテン語読みにしておきます。
 原産地は、南米のコロンビアやエクアドルで、低山~亜高山帯の湿潤な森や崖に着生しているといわれています。高さ5cmほどで縦にしわのよった卵形のバルブの先端に、葉を1枚つけます。長さは30cmほどの楕円形、暗緑色をした革質で光沢があります。夏から秋にかけて、バルブの基部から花茎を下垂させ、10cmほどの花を3~4輪つけます。スパイシーなジャスミンのような香りがあるとのことですが、撮影時にはよく分かりませんでした。
 栽培はカトレヤに準じ、温度は中温かやや高めにします。潅水は、夏場は週に3~4回、冬場は週に1~2回のイメージです。ただ、湿度が高い所に自生しているので、毎日株全体に霧を吹く方が良さそうです。直射光は避けるものの日射しを好み、明るい風通しの良い場所で栽培します。

<栽培者より>
 この株は、昨年、北軽ガーデンの榊原氏から勧められて購入したもので、我が家に来てから初めての開花になります。普通、スタンホペアは、バスケットの下から花芽を出しますが、この株では、今出ている花芽3本とも株元から横に出ています。それが、この種類の特徴なのか、この株特有のものなのか、あるいは今年たまたまなのか、よく分かりません。栽培も特に気を付けていることはなく、ほかの蘭たちと一緒に管理しています。何年か育てれば、もう少し詳しいことがわかるかもしれませんが。



文・写真:古城鶴也 栽培者:清水達夫

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