Japan Amateurs Orchids Society

2018年12月原種紹介

Gastrochilus retrocallus (Hayata) Hayata 1917

Gastrochilus retrocallus (Hayata) Hayata 1917

Gastrochilus retrocallus (Hayata) Hayata 1917

 今月の花は齊藤たみ子氏出品のGastrochilus retrocallus trilabeloです。目立たないところに展示されていたので見過ごしてしまいそうでした。
 Gastrochilusはミャンマー、タイ、ラオスなどからフィリピン、中国、朝鮮半島、日本など比較的広い地域に分布している着生種の蘭科植物です。日本でもカシノキラン(Gastrochilus japonicus (Makino) Schltr1913)として四国、九州など温暖なところに自生しています。
 Gastrochilus retrocallusは西表島(イリオモテジマ)から台湾にかけて南西諸島の標高1000mから2200mの湿潤な環境に自生していて、ウォームからクールタイプまであります。 栽培者の齊藤氏に伺ったところ2017年2月東京ドームらん展の折り台湾の業者から入手されたとのことです。写真の花は、通常個体とは違うtrilabelo (三弁花)で何やら小動物の顔を想起せて面白い。花期は秋から初冬のようですが、齊藤氏の温室では年に三回咲くそうです。
2018年12月16日 東医健保会館にて

データ NS:2cm×2.1cm 栽培:齊藤たみ子 記・撮影:佐藤 攻



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