今月の花は上野幹雄氏出品のPromenaea guttataを取り上げてみました。
Promenaea guttataはブラジルの大西洋に面した地域、エスプリトサント州、リオデジャネイロ州に分布している。その多くが標高400m以下の低地性であり、湿潤な環境下での着生種である。
写真で分かるように4cm前後の小さな花であるがリップの色鮮やかな黄色とセパル、ペタルのスジ模様のコントラストがまことに美しい。
プロメネアを例会で見かけるのは上野氏の株がほとんどであり、他に故山田 茂氏の株を見かけたくらいである。珍しくて貴重な花である。
Promenaea属はZygopetalum属の近縁として知られ、高地性から低地性まで18の原種を数える。以前にも上野氏出品のPromenaea xanthinaが原種紹介にあり、故松井紀夫氏が詳しく解説されているのでそちらも見ていただきたい。
2019年7月21日東医健保会館
栽培:上野幹雄 記・撮影:佐藤 攻