Japan Amateurs Orchids Society

2020年6月原種紹介

Cypripedium kentuckiense C.F.Reed 1981

Cypripedium kentuckiense C.F.Reed 1981
Cypripedium kentuckiense C.F.Reed 1981

 今月の花はCypripedium kentuckienseを取り上げてみました。日本のアツモリソウの仲間です。この株は2019年のサンシャインらん展においてある出店社から入手いたしました。花はついていませんが、来年開花見込みとのことでしたので思い切って決断。夏の暑さが心配だったので、7月に軽井沢に山あげして9月末頃持ち帰りました。晩秋、地上部が枯れてから甲府の貸し温室におき冬場から春先まですごしました。5月すぎて気温の上昇とともに芽が動き出し6月半ばに開花しました。この画像は、梅雨の合い間の明るい曇り空、開花2日目の花です。花全体の美しさはもとより半光沢の黄色い唇弁(リップ)、クルクルと巻いた花弁(ペタル)、うぶ毛のある柔らかな葉など等、それぞれのパーツも美しく、初夏にふさわしい花です。

Cypripedium kentuckiense C.F.Reed 1981
Cypripedium kentuckiense C.F.Reed 1981
 来年の事を考えて、26日に花を切りとり各パーツに切り分けて撮影を試みました。開花から1週間過ぎたけど、気品ある姿は変わらず、すかっり心を奪われてしまいました。
 自生地は、アメリカ中東部ケンタッキー州からカナダにかけて。割と広い地域にまたがっているようだ。

2020年6月14,15,26日撮影


栽培・撮影・記:佐藤 攻



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