Japan Amateurs Orchids Society

2021年3月原種紹介

Masdevallia princeps Luer, 1994

Masdevallia princeps Luer, 1994


Masdevallia princeps Luer, 1994

 今月の表紙の花はMasdevallia princepsを選んでみました。この花は2020年2月、新型コロナウイルスの不気味な影が迫る折開催された東京ドームらん展時、出店業者エクアジェネラから購入した株である。園主ペペ氏は内心新型コロナが心配の様子で投げ売りに近い状況だった。その時は、他にもマスデバリア、ドラクラなど幾つかのクールタイプを入手したが先頭切って咲いたのはこの花である。入手後1年で咲いてくれてまことにうれしいのである。

 マスデバリア属は主に南米ベネズエラからペルーにかけてアンデス山脈高地に広く分布している着生種であり、およそ600の原種から構成されている。また、自生地は年間を通して冷涼で湿潤な環境下にあり、多くはクールあるいはコールドタイプとして知られている。

栽培について

 このMasdevallia princepsはペルー原産のクールタイプであり、栽培には暑さ対策の工夫が必要と思われるので、暑い夏場は軽井沢の棚場に山あげしている。なにぶん、入手して日も浅いので気を使って作っている。

花のデータ 花茎20cm 花の幅×天地 2.5cm×16cm ポリポットに水苔植え

2021年3月19日 撮影・記:佐藤 攻

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