2021年4月原種紹介

Paphiopedilum purpuratum Lindl. Stein, 1892

　今月の表紙の花は、上野幹雄氏出品のPaphiopedilum purpuratum albumを選んでみました。また、解説を北軽ガーデン園主 榊原　徹氏にお願いしたところ、快く引き受けていただきました。榊原様に感謝いたします。

　パフィオペディラム　パープラータムは中国南部から海南島を主産地とする原種です。
　通常の個体は小豆紫色の特徴ある花色をしていますがこの個体は本種の中のアルビノ個体で清涼感のある澄んだグリーンが見どころです。パープラータムにおいてアルビノ個体は非常に貴重で野生個体ではわずかに１個体のみが見出されたのみです。ちなみにこの貴重な野生のアルビノ個体はのちに我が国に輸入され入手した白石洋蘭園により`Misato`と命名され、東京ドームの世界らん展にも展示され多くの方の羨望を集めたものです。この個体 はそんな貴重なアルビノ個体 `Misato`を次世代に残すべく意図された実生からの逸品です。
　2021年4月18日 東医健保会館にて

栽培：上野幹雄 解説：榊原　徹 撮影：佐藤　攻

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