Japan Amateurs Orchids Society

2023年7月原種紹介

Mexipedium xerophyticum (Soto Arenas, Salazar & Hágsater) V.A. Albert & M.W. Chase 1992

Mexipedium xerophyticum 
(Soto Arenas, Salazar & Hágsater) V.A. Albert & M.W. Chase 1992


 今月の原種紹介は2023年7月例会に佐藤が出品したMexipedium xerophyticumを取り上げてみた。花はおよそ2cmのサイズでフラグミに似たリップが特徴的であり、欧米で言われるミニチュアサイズのスリッパオーキッドの仲間である。
 発見からこれまでの経緯を見てみると、発見されたのは1985年。場所はメキシコ南西部オアハカ州(Oaxaca)の石灰岩が露出した岩石地帯である。岩の割れ目などに根を伸ばしコロニーを形成している。その後、あまり広くない自生地の一部で火災が発生して多くの株が焼失したようだが詳しいことは不明である。はじめPhragmipedium xerophyticumとして2000年に記載されたがDNA解析の結果新種としてMexipediumの属名が与えられた。
 栽培方法について書きたいのは山々であるが入手してから日にちも浅いので残念ながら日を改めて機会を待ちたい。ただ、石灰岩に根を伸ばしていることはヒントのような気がするのだが。
 2023年7月例会 東医健保会館にて

栽培・撮影・記:佐藤 攻

原種解説の花過去ページへ トップページへ