今月の原種紹介は2024年5月例会に出品されたZygostates pellucidaです。
垂れ下がった花茎に沢山の白と緑の花弁の花が行儀よく並んで、涼しげに咲き揃った姿に惹かれて今月の花として選ばせていただきました。花一つひとつは、とても小さく、拡大してみると人が飛び上がった状態のような面白い形状の花です。
Kewによると同型シノニムとして、Dipteranthus pellucidus、異型シノニムにOrnithocephalus pseudobulbifer, Dipteranthus pseudobulbiferの3種が掲載されておりました。原生地は、ブラジルの南東部から南部の暑い地域に広く分布しており、年中開花が見られる種とのことです。
以下、栽培者からいただいた栽培等のコメントです。
ブラジルの比較的標高の低い所に自生しているそうですが、詳しいことはわかりません。小さい花を密に付けるところはOrnithocephalusに似ているようです。鉢植えには不向きで、我が家では欅の皮に着生させています。50%の遮光で湿度を高めにして栽培しています。それほど気を遣わなくても丈夫に育ちます。
記:冨澤 實 栽培:武井直義 写真:武井直義・冨澤 實