Japan Amateurs Orchids Society

2024年11月原種紹介

Koellensteinia ionoptera Linden & Rchb.f.1871

Koellensteinia ionoptera Linden & Rchb.f.1871


Koellensteinia ionoptera Linden & Rchb.f.1871


 今月は、2024年11月例会の出品されたKoellensteinia ionopteraを紹介します。
 筆者は初めて見る種で、この出品花を見る限りでは、草姿は日本のシランを小型にしたような二枚葉で、花は二枚葉の株基のバルブからステムが伸びて先端側に花径2㎝程のとても可愛い複数の花が咲いていました。花一つひとつを良く見ると、ペタルのラベンダー色をバックの白いドーサルとロアードーサルに薄くグラデーション様に映しているような何とも言えない色彩の花で、リップの横縞も珍しく、見れば見る程、蘭好きな私には魅了される花でした。
 この種は、Kewによると標高の高い地域に自生するクールタイプの種のようですが、育て方は栽培者より、コメントをいただきましたので、以下の「栽培者からのコメント」を参考にしていただければと思います。

<栽培者からのコメント>
 原産地は、中米エクアドル、ペルーの標高900~2,000m。
 直立した茎に丸型のエキゾチックな風貌、リップに紫色の筋が入るとてもかわいい花です。地生蘭のようなバルブなので、コンポストは砂利など5種類程を混ぜて地生蘭に準じた栽培をしています。
 クール系らしいので、夏は冷房室で管理しています。
 この花に関しては資料が少なく、栽培も手探りの状態です。
 着花数は9~15輪くらいとありますので、次回はもっと着花数を増やしたいです。

2024年11月


栽培者:武井直義 記・撮影:冨澤實

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