【小型株第1位・栽培賞】
Barbosella australis 香川義煕
この株は不思議な縁で私の手許に来ました。2003年7月の蘭園見学の帰途、バスの中での恒例のビンゴゲームで当ったのです。
今月の例会出品花解説の際、解説者から「この面白い植え込み方?」を質問されました。即ち、小さい株をプラスチック製のDon’t Cat という100円ショップで売られている猫よけ針山のネットに、少々の水苔を挟んで薄っぺらな平板を作り、これに株を貼り付け、下方にやや大きめのプラ鉢を履かせ、その鉢の下側半分に水苔を詰め込んであった。余り見かけない摩訶不思議な植え込みだった。私の意とするところをお答えしました。
「入手した時のヘゴ付けのまま5年余栽培を続けたが、悪くはならないが一向に成長や増殖がない。らんの成長には水苔が最も良いと考え、水苔に植えて頻繁な水遣りに直ぐ乾く、そして数日の留守にも下方から湿度が上がる効果を狙った私なりの苦肉の方法です」と答えた。
昨年からこの植込み方法で、冬季は中温温室で、夏季は屋外へ庭木の小枝に吊るし、毎夕水遣りをしました。このたび望外の一位入賞、栽培賞まで併せ頂戴できたのは、この自己流の栽培法がこの株には合ったのだろうか・・・。と小さな納得をしております。有難うございました。
【小型株第1位】
B. nodosa 鈴木隆夫
このたびは小型株にnodosaを選んでいただき有難うございました。この株は17年の春に入会させていただいたころに原種を始めて購入した株.のひとつだと思います。
私の温室では、日当たりの良い風通しいいところで育てていますので、夏場は朝・昼・晩に水を撒いております。コルクに着生させた場合では、この湿乾が根の発育にも良い影響を与えて株全体の発育を良くしています。株が大きくなったらコルクを長い木ねじで継ぎ足し、株とのバランスを取りながら根の張りやすい環境を作ってやると、そこに根を伸ばしますます元気になっていくので育てがいを感じています。
株の発育を見ながらの水やりも楽しい気分転換で、仕事にも良い結果につながるよと周囲に漏らし、蘭栽培を家内に大目に見てもらって楽しんでいます。
おかげさまで、入会してから原種を多く育てるようになり、原種栽培が面白くなった点は、交配種より栽培の工夫の結果が顕著に出るような気がします。また、交配種より花を株全体に咲かせる努力が少なくて済み、環境を作ってやると素直に育ち株全体の開花で応えてくれます。これからも皆さんから長年の原種栽培のポイントを月例会で教わり、花のたくさん咲く株を育てて生きたいと思いますので、アドバイスをよろしくお願いします。
今回は、私の株に投票していただき有難うございました。