4月例会報告 (4月のコンテストの結果) |
例会委員会 |
今月は蘭友会恒例の「第3日曜日」の17日に、信濃町の東医健保会館での開催となった。例年よりも遅いとか何とか騒がれた桜も散ってしまい、春本番の陽気であったが、それがかえって災いしたのか意外と出席者が少なく、64名で、ローカルの愛好会並?であった。 厳守してきた定刻開会を止むを得ず10分遅らせ、再任の松井例会委員長の司会進行役でスタートとなった。会長からは、良い天気に恵まれた例会日となりました。皆さんの温室の洋蘭も活発に動き出していることと思われます。今日は十分に春の花を楽しんでください旨の挨拶があった。 出 品 花 続いて、各委員長交代後の、各委員会からの連絡報告事項となった。総務委員会と会計委員会からは共に無く、 研究委員会は新任の石井研究委員長から、今月のGC苗の頒布についての説明があり、Comparettiaの栽培については定評がある多田氏から解説があった。 事業委員会は再任の清水委員長から、水苔の斡旋は今月で締め切ることと、唐沢耕司氏著の「クレスのランものがたり」全12巻(ランと虫の不思議な世界を子供向けに解説)の取次ぎについて、全巻揃う来年の1月頃に、まとめて配布するような方法で取り扱うようにしたとの連絡があった。 広報委員会は再任の香川委員長から、会は厳しい財政状態であるが、どこの会よりも充実しているといわれているニュースなので、紙質を多少落とす程度に留めて、更に内容の充実したものを発行したい。なお、これから秋までニュース・ソースが少ない時期なので、広い範囲からの蘭界の情報の提供をお願いしたい。 ホームページについては、ニュースと重複していることであるが、7月までは契約しているので、それまでに以後についての経費・内容・方法等について検討することになっていると報告があった。 例 会 風 景 蘭展委員会は委員長が未定であるが特に無く、例会委員会は再任の松井委員長から、来月の例会の日程は5月22日の第4日曜日に、東医健保会館で「夏越しについて」の事例発表を予定していることと、以後のスケジュールについての連絡があった。 なお、総務委員会から新入会員の紹介があり、山内淳子氏が挨拶をされた。 12時45分頃から14時まで、たっぷりと人気投票と雑談の時間を設けた。その間に審査担当者により、特別賞の選出が行われた。GC開花株は数点出品された中で、松澤氏のC. walkeriana x C. nobiliorと嶋野氏のDen. farmeri var. albiflorumとが評価されたが、 Den.は花穂の数も多く良く咲いていたが何分きつく紐で縛ってあって、展示効果が良くなかったのに比べて、C.のほうはコルク付けの3輪咲きで、花形もまあまあのcoerulea調の方が選ばれた。 後で嶋野氏に伺うと、手持ちで出品の場合には、なるべく嵩張らないように、小さくまとめて持参するので、どうしても縛ることになるとの苦労話を聞かされ、私はじめ痛切に感じるものがあった。 小型株(52点)では、田口一郎氏のLeptotes bicolorのヘゴ板付けの大株造りが断突で、栽培賞となった。上野氏のDen. aggregatumの、花が大きく色も濃い株は良個体賞となった。小型株は相変わらず蘭友会らしく、珍品の類が多く、眼を近づけたり遠ざけたりして、じっくりと味わうものが多かった。なお、時期でもあってC. walkerianaやその交配種も比較的多かった。 大型種(112点)の方では展示スタンドに吊るされた、香川氏のSymphyglossum sanguineumの大株は、四方に分枝した花茎が何本も出ていたが、何分花が若く半数以下の開花であったので、栽培賞は来月の満開を期待してお預けとなってしまった。 斉藤保氏のC. skinneri var. albaの平鉢仕立ての大株は、栽培賞受賞済みではないかとのことで、本人に確認したが定かでなく、見送りとなったが、受賞株には必ず授与した標識を付けて出品して頂きたいものである。 田口清のPhragmipedium caudatumの大株は、8花茎でそれぞれに3〜4輪咲きで、計28輪位見事に咲いていて、文句無く栽培賞となった。清水氏のPleurothallisの大株も良く出来ていたが、葉焼けがあるとかの申し出があって辞退された。 小林さんの自花解説 同じ清水氏のLyc. Leo ‘Takatsu’の平鉢仕立てや、香川氏のDen. purpureum, crepidiferum、小林晃氏のDen. cymboglossum、笠原氏のRen. bella、Ren. sp.とLiparis ticalosa等々の大株や珍しいものがあったが、すでに立派な栽培賞受賞株の印象があるだけに、今日は対象とはならなかった。 株市は上野さんの競りで 14時までは時間に余裕があるので15分前から株市となった。上野氏が競り台に立たれ、直井、田中(正)、若林(田)、山邊の各氏が会計を担当され原種を主とした10余株が捌かれた。 花房さんの自花解説 14時からの出品株の解説は、3月と同様に出品者に、その株についての説明や解説をして頂く方式で進められた。それら全てを報告することは出来ないので、幾つかを拾ってみた。 Paph. delenatiiとして購入したらAlmeni Whiteが咲いたが、似たようなものが多い品種は、信用のある業者から買うべきだ。 Den. purpureumなど背が高く取り扱いに困るものに、矮化剤を散布して抑制栽培をしてみたいが、何か良い方法などについてご存知の方はないものか。この例会場に蛍光灯は、ラベンダー系の色が悪くなって困るが、淡いセルレヤ系は色が濃くなって見栄えがよくなって良かった。 株の持ち運びの際に、果物や根菜類を入れる網袋を利用すると植え込み材料の散逸を防ぐことが出来るなど、広い範囲の話しが聞かれるのが味噌ともいえるが、所要時間の関係もあって毎回とは行かないようである。 表彰される田口さん 最後に入賞花の発表と表彰があって終了となったが、今日は珍しく初出品の方が3名であった。16時少し前に散会となり、新しい体制の各委員会がそれぞれに開催された。
(記:松澤正二)
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